野球ゲームの移り変わりから見るプロ野球史~第9回:スーパーリアルベースボール ボールが捕れない。かつて、そんなありえない難易度の高さと操作性の悪さで話題を呼んだ野球ゲームがあった。 1988年7月30日に発売されたファミコンソフト『スーパーリアルベースボール』である。 球団名や選手名がすべて実名で登場。“史上初めて日本プロ野球機構が承諾した野球ゲーム”という大きなウリを持つ本作のパッケージでは、巨人のクロマティがご機嫌にピースサインをきめている。 箱裏面の「あらゆる機能でアイツのゲームに差をつける」なんて絶対王者『ファミスタ』への宣戦布告ともとれる一文に、誇らしげに説明書に刻まれた「プロ野球12球団面白認定ゲーム」のキャッチコピー。 これは最高の野球ゲームかもしれない……。少年たちがそんな淡い期待を胸に抱いてカセットに無意味にフーッフーッと息を吹きかけ起動させると、オープニング画面にはこの