結婚して三度目のクリスマスを記念して妻に真珠のネックレスをプレゼントした。行いがよかったのだろう、翌朝、目が覚めると六年ぶりに男性機能が復活していた。 北京、バンクーバー、ロンドン。既に3つの五輪を通過していた。六年。長い時間だ。とっくに諦めていた。それが突然目覚めた。みなぎった。みなぎっているよカウボーイ。その勇姿を網膜に焼き付けたい。布団の上で横になったまま掛け布団をはいでズボンとパンツをおろした僕は、その円と線で構成された仁徳天皇陵を想わせる神々しいフォルムに思わず「ジーザス…」と呟いていた。 窓から差し込んでいた朝の日差しがみなぎっているカウボーイを照らしていた。長く伸びた影を従える姿は日時計の王。王は威風堂々と午前7時を示す。歓喜と寒気に震えながら僕は妻を呼んだ。返事はなく、僕は妻が実家に帰っているのを思い出す。節分、七夕、クリスマス。季節イベントになると義父は決まって風邪をこじ