米EC最大手アマゾンが、出版大手のアシェットと大ゲンカの真っ最中。その背景からは、影響力が大きくなりすぎて、競合が事実上存在しなくなってしまった市場の問題点も垣間見えてくる。 文: 三国大洋(taiyomikuni.com) ニュースのポイント Amazonと大手出版社アシェットとの間で、書籍納入条件をめぐる争いがエスカレート。そのへんのドラマよりも面白い状況になってきた。 「アシェットの本がほしいなら、よそで買ってください」 「そんな言い草は、戯言っていうんだ」 しばらく前から続いているAmazonと大手出版社アシェットの争いがエスカレートし、なんだか大変な状況になってきた。 騒動の経緯をかいつまんで説明しよう。2014年初めにAmazonがアシェットと書籍販売に関する契約更新に際して、従来よりも自社に有利な条件での取引を求めた。しかし、アシェット側はこの要求に反発する。それに対してAm