「フード理論」の提唱者である菓子研究家の福田里香と、福田をして「フード作家」と言わしめた加藤シゲアキ。悲しい時でも人が食べるのはなぜ? フィクションに於けるフード描写の在り方とは? お互いに著作とラジオを通じて十年来のファンだった二人の、フードを巡る縦横無尽なダイアローグ。 ラジオ「タマフル」を通じて 加藤 初めまして。僕は大学生のころから「タマフル」(TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」)のリスナーでして、十年くらい前だったかな、福田さんが出演されたとき、「フード理論」のお話をされていたんですね。もう、その「フード理論」がまさに目からうろこで、とても興味深く聞いていました。『ゴロツキはいつも食卓を襲う』(太田出版)が出たときも夢中になって読みました。あれから時を経て『オルタネート』を執筆しましたが、少なからず影響を受けていると思います。 福田 それは光栄です。私
タモリさん 天才的ジャズテナーサックス奏者スタン・ゲッツの克明な伝記。ジャズファンなら必ず聴いているはずだがそれ以外の方なら、ボサノバの名曲「イパネマの娘」でテナーを吹いている人といえば思い出してくれるでしょう。ジョン・コルトレーンやマイルス・デイビスのようにジャズに革命を起こしたミュージシァンではないが、その時代に応じてまたその時の共演者によって美妙に反応し影響を受けながら自分の魂を深めていくジャズマンだ。その才能が見事に開花したのが「イパネマの娘」。ボサノバという当時ブラジルの片隅で生まれたポルトガル語でしか歌われなかった音楽を、全く無名の歌手アストラッド・ジルベルトに英語で歌わせジャズに巧みに取り込んで世界的にヒットさせた。これはジャズ史上最も多く売れたレコードのひとつで一九六五年グラミー賞において投票の結果ビートルズの「抱きしめたい」を抜き最優秀レコードに、またボサノバを創った一人
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