結論から書くと「成功者だって自分がなぜ成功したか本当は知らない」からだ。 もっというなら、彼らは成功の要因を捏造するといってもいい。たとえば、「毎日こんなことに気をつけて努力してきたとこがいまの成功に繋がりました」なんて体験が語られるとき、本当にそれが成功要因だったのかどうか検証する術はない。もしかすると、そんな努力はさして成功に寄与しておらず、もっと外的な要因、たとえば予想外の時代の変化やある人との偶発的な出会いみたいなものが「決定的」だったという可能性もある。何が決定的だったかなんて、成功者当人にも本当のところはわからない。彼らはただ、「自分はやった」と思うことをそれらしく語るだけである。 およそ彼らの語る「成功の鍵」は成功に繋がった「かもしれない」多くの要因のうちのひとつにすぎない。成功者が「多くの人に会い、礼を尽くし、その人のために何ができるか考え続けてきた。彼らとの出会いこそが成