第144回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が17日、東京・築地の料亭「新喜楽」で行われ、芥川賞は西村賢太さん(43)の「苦役列車」、朝吹真理子さん(26)の「きことわ」のダブル受賞となった。ノミネート3度目で受賞した西村さんは「風俗に行こうと思っていたが、行かなくてよかった」と笑いを取った。自分をモデルにダメな主人公を描き続け、暴行で留置場に入ったこともある異色の私小説家だ。直木賞は木内昇さん(43)の「漂砂(ひょうさ)のうたう」、道尾秀介さん(35)の「月と蟹」に決まった。 芥川賞・直木賞ともにダブル受賞で4人がそろい踏みした受賞会見の記念撮影。黒いドレスで正装した朝吹さんの隣で、黒いジャンパーとしわの目立つ灰色のスラックス、ひげ面で立つ西村さんの異色ぶりが際立った。1人ずつの会見はフランス文学などについて語った朝吹さんに続いて行われた。報道陣から受賞の知らせをどのように聞い