見たときに興奮したり泣きそうになったり感動したりっていう“心の動き”は大してなかったくせに、“それを評価してるオレ”を誰かに見てほしいやつらのすごく大げさな物言いばかりがネット空間を流れ、それがさらに“流れに素早く乗れてるオレ”を誰かに見てほしいヤツらを呼び寄せることでまったく中身を伴わないどうでもいい情報の渦が巻き起こる。ネタにしやすいもの、自分のセンスをアピりやすいものばかりが話題になる。 本当の本当の本心を正直に言えば実際はそこまで言うほどでもない、大したことのない作品であることはわかっていながら、“自分をアピる”という麻薬にとりつかれたやつらによってどうでもいいコンテンツばかりが話題になる。 そうこうしているうちに、何度もそのネタに繰り返し繰り返し触れることで催眠状態に陥り自分は本当にその作品が好きなのだと錯覚しだし、やがて本当はそこまで心動いていないにも関わらず“その作品を愛して