個人間カーシェアで車を貸したら、無断転売されたーー。そんな驚きの事態が昨年5月に起きた。借りた車を転売した男性が昨年10月、横領の疑いで逮捕、起訴され、2月5日に東京地裁立川支部で初公判が開かれる。なぜ、転売できたのか。被害者の男性に聞いた。 ●「印鑑証明を取り交わしたい」 被害者の男性は、2018年2月に、トヨタのヴェルファイアを購入。3月から、個人間カーシェアサイトを通じて、貸し出しを始めた。「ゴールデンウィーク中に借りたい」と、警視庁府中署に横領の疑いで逮捕された24歳の男性が現れたのは5月だった。 「サイトの決済で利用できるクレジットカードを持っていない」と話した容疑者は、サイト経由でなく、個人間取引を持ちかける。契約の金額は、サイトで設定していた1日あたり1万5千円より5000円ほど高い2万円。被害者の男性はゴールデンウィーク中に利用予定がなく、サイトを通すより高く貸せると考え、