大麻所持による検挙者数が増えている。2007年の検挙者数は2271人で10年前から倍増。今年は昨年を上回るペースで検挙者が相次いでいる。俳優の加勢大周や元大相撲力士の若ノ鵬などの著名人をはじめ、早稲田大学、慶応義塾大学など有名大学からも逮捕者が出た。 彼らは犯罪に手を染めた特別な存在なのだろうか。取材を進めると、普通に社会生活を送る若者の間に大麻汚染が蔓延していることが分かってきた。逮捕者は大麻汚染における氷山の一角に過ぎない。喫煙者に共通するのは、罪の意識の薄さだ。 フリーターのAさん(男性)の大麻使用歴は長い。初めて吸引したのは大学2年生の夏、20歳の頃だった。以来、在学中から現在に至るまで吸引を続けている。 仕事帰りに毎日一服 Aさんが初めて大麻を経験したきっかけはアジアの国への個人旅行だった。都市の路地裏で売人に呼び止められた。「以前から興味はあった」と語るAさんは、少量の乾燥大麻