★あさぎ色の色上質紙を使い、モスグリーンの特色で本文を刷った弊社1月刊、ガシェ『いまだない世界を求めて』は叢書「エクリチュールの冒険」第2配本でした。第1回配本は2007年1月刊、ブランショ『書物の不在』。ブランショの生誕百年記念出版です。発売翌日に売り切れてしまった初版800部は、本文を朱色の紙に墨で刷り、光沢のある漆黒の繻子のクロスで表紙をくるんだものでした。第二版1000部をブランショの7回忌、2009年2月に刊行。鉄色の紙に銀色のインクで本文を刷り、表紙は白銀色の繻子のクロスで包みました。これは幸いなことにまだ在庫があります(重版というのは零細出版社にとってなかなかハードルが高く、思いがけず早期品切になると焦ります)。『いまだない世界を求めて』は、著者にとって日本で初めての単行本になるので(初めての本というのはだいたい売上で苦戦します)、初版部数は控えめに700部しか作っていません