今年3月、乙武洋匡氏の不倫報道が世の中を驚かせた。確かに、不倫はほめられた話ではない。彼の行為に批判的な人も多く、彼の家族も傷ついたことだろう。 しかし、別の側面から見ると、「乙武氏のような身体障害者であっても、結婚ができ、子供をつくることも、ましてや不倫だってできる」という事実は、障害者の子供を持つ親御さんなどにとっては、少なからず希望となった可能性も否定できない。そのくらい、障害者の性というのはデリケートな問題である。 メディアは、乙武氏の不倫について健常者の不倫と同等のように扱っているが、そこには違和感を覚える。乙武氏は先天性四肢切断という障害のため、生まれつき手も足もない。女性を連れてホテルに行くにしても、1人ではドアも開けられないし、会計もできない。タクシーにだって乗れない。つまり、強引に女性を誘うことは不可能だ。 性行為についても、ベッドに引き込むことはもちろん、愛撫もできない