人生のある時期に、「アイドル」という存在は必要であると、あたくしは自分の実感から確信しています。何度も話題に出すけれど、あたくしの場合は80年代の松田聖子とか、ジャンヌ・モローがアイドルでした。 アイドルは、単に「テレビ番組で歌ったりスクリーンで演技したりしている、可愛い顔した子(性別問わず)」のことではない。ものすごくザックリ言ってしまうと、「世の中のことや、世界のことをまだ何も知らなかった時期に、『この世界でキラキラと生きていく』ことを、体を張って見せてくれる人」、それがアイドルという存在です。 あたくしの場合、松本隆が書く松田聖子の歌に薫陶を受けまくりでした(この連載の6月2日アップ分参照)。ゲイだってこととも関係があると思うけれど、「世界の誰とも、恋愛はおろか、心を通わせることもできないかもしれない」というおびえを抱えていた10歳〜17歳くらいのあたくしに、「恋愛って、ここまで可愛