クラウド事業の現状 富士通は2009年4月にクラウドサービス「Trusted-Service Platform」を、同年10月に企業内クラウドの構築を支援する製品群を発表して、事業の足場固めを急いできた。「商談数は確実に増え、累計で800件を超えた」(サービスビジネス本部 本部長 常務理事 阿部孝明氏)。外資勢に押される印象が強いクラウド市場だが、この数字を見る限り、国内ベンダーも一定の手応えを得ていることが伺える。 まだ世間で実績の少ない“雲の上”のサービスだけに、その品質やセキュリティ対策、他システムとの連携といった問題を感じている企業は少なくない。こうした疑念に対し、「国産ベンダーとしての信頼性と、ネットワークやサーバーなどのインフラからアプリケーションまでトータルで提供できる総合力が強み。全方位で課題解決に取り組める」(阿部氏)と訴えかける。クラウドを活用したシステムで何らかの問題