最近、「資産寿命」という言葉が話題になっています。2019年6月の「老後2000万円問題」の発端となった金融庁の報告書にも出てくる言葉で、「老後の生活を営むに当たって、それまでに形成した資産が尽きるまでの期間」を意味するものです。簡単にいえば、「お金の余命」ということですね。 このような言葉が出てきたのは、今や単に長生きして「生命寿命」を延ばすだけでは意味がないと考えられるようになったからでしょう。元気に長生きができるように「健康寿命」を延ばし、そのためには好きなことができるようにお金も必要だといわれるようになってきました。「生命寿命」に加えて「健康寿命」と「資産寿命」も大切だと考えられるようになったのです。 かくいう私も最近、『資産寿命』をタイトルにした本を出しました。ただ、この言葉は「資産寿命を延ばすために積極的に投資しましょう」といった文脈で使われることが多いようです。「老後2000