NTTとヤフーが、新事業領域で激突するケースが目立ってきた。本来は通信とネットという、異なる業態だが、業務拡大を進める中で相互に“領域侵犯”しているためだ。ヤフーの戦略は、親会社でNTTのライバルであるソフトバンクとも密接に連動しているだけに、両社の争いは激しさを増しそうだ。 NTTは今年度末までに、携帯電話やインターネット接続などグループ各社のサービス向けに提供されている認証番号(ID)で、他社サービスの利用が可能になる「NTTシングルサインオン」を開始する。 例えばNTTドコモのユーザーが、そのIDを使い他社のウェブサービスなどを利用できるようになる。現在、NTTグループのID登録数は6800万件にのぼり、その顧客基盤を開拓できれば提携企業にも大きなメリットがある。 NTTは他社の有料サービス支払いを、ドコモの携帯料金支払い時に行えるサービスも導入する。自社IDを他社に利用させる