『ファミ通』2011年4月21日号のコラム「伊集院光接近につき ゲーム警報発令中」(伊集院光著)より。 【平穏な日々が、大しておもしろくもないと思っていた日常が、突然に揺さぶられ音を立てて崩れていく。言葉もない。自分は東京で、ほとんど被害もないのにビビっている。悲しんでる。怯えてる。もしかしたら、その前からの卑屈や不満や、別段理由もない不安も上乗せして落ち込んでいるのかもしれない。テレビゲームの話など書いている場合なのかとか、バラエティー番組とか撮ってる場合かとか、怖い怖い怖いとか。 2週間ほど経った。少し落ち着いたか。それも、あの瞬間に比べればという程度だが。いろんなことが迫ってるし。節電のために薄暗い部屋でパソコンの前に座って思うことは、サッカーファンにとってこういうときにサッカーなのと同じくらい、ゲームファンにとってこういうときこそゲームなのかもしれないなということだ。大きな天災でも