エイプリルフール明けの4月2日、秋葉原系ハードウェアスタートアップ「Cerevo」(セレボ)が公表した「パナソニックへの子会社売却」というニュースは、モノづくり界隈に衝撃として伝わった。 その内容が単なる事業売却ではなく、「創業社長・岩佐琢磨氏の退任」と「岩佐氏も含めた社内の一部人員の子会社Shiftall社(シフトール)への移籍」、そして「Cerevoへの新しい経営陣の就任」という形で行われたからだ。 Cerevoといえば、創業10年を迎える日本のハードウェアスタートアップの草分け的存在として知られる。 創業者の岩佐氏はパナソニック出身。その人物が、Cerevoの一部の組織を引き連れてパナソニックへ「出戻る」。新生Cerevo経営陣、創業者岩佐氏、パナソニック関係者らの話から見えてきた、老舗ハードウェアスタートアップ売却交渉の内実を探った。 「(Cerevoの社長を交代して)肩の荷がおり