2009年6月17日のブックマーク (1件)

  • 勝間和代十夜 第十夜 - 青色28号

    第十夜 こんな勝間和代を見た。 赤いネオンサインがむこうにうすぼんやりと点っている。色ばかりで光がない。夜かと思うとそうでもないらしい。うしろの空には蒼白い光がながれている。日がくれたのか、夜があけるのかわからない。赤いネオンサインがぢぢぢと音をたてた。おれは人気のまるでない路地の暗がりに立っている。髪はびっしょりぬれて、うなじのあたりからぽたぽたと雫がたれている。足もとの水たまりをのぞきこむとおれの顔かたちがはっきりと見えた。勝間和代の話は上司から何度も聞かされたけれども、自分がその勝間和代になろうとは思いもよらなかった。名うての経済評論家にうまれかわって、こんなところにぼんやりと立っている。黒くぬれたアスファルトの上に立って、どうしていいかわからない。なぜこんなところに置かれたのだか、いったい夢なのだか現なのだか、そんなことはまるでわからない。 そのうちにネオンサインがまたたきはじめた

    勝間和代十夜 第十夜 - 青色28号
    roprop
    roprop 2009/06/17