8日、シリア・東グータ地区ドゥーマでの化学兵器によるとみられる攻撃後、手当てを受ける子供=ゲッティ・共同 【カイロ=奥田哲平】シリアの首都ダマスカス近郊の東グータ地区ドゥーマで起きた化学兵器使用の疑いがある攻撃をめぐり、地元住民が本紙の電話取材に「たる爆弾が投下され、有毒ガスが発生したのは間違いない。人々は口から泡を吹き、目を開いたまま亡くなっていた」と証言した。しかし、関与を否定するアサド政権やロシアが同地区をほぼ奪還しており、真相究明が難航するのは必至だ。 現場に駆け付けた活動家アブハンマンさん(22)は「地下室から逃げ出した人たちが階段で力尽きていた」と振り返る。政権軍の包囲攻撃を受け続けた東グータでは、住民の多くが地下施設で避難生活を送る。「国際社会への希望は消えた。いくら証拠があっても攻撃を止められない」と嘆く。 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチの集計によると、シリアでは