開発中止が正式決定された三菱スペースジェット。初の国産ジェット旅客機を製造するプロジェクトは、並行して進んでいた次期戦闘機の開発も密接に絡んでいます。失敗の原因は三菱というより、政府の見通しの甘さと見ることもできます。 MSJ中止 なぜ外国の知見をもってしても形式証明を取得できなかった? 次期戦闘機に知見は活かされるのでしょうか。三菱重工業は2023年2月7日、連結子会社である三菱航空機が開発を進めていたリージョナル旅客機「スペースジェット」(旧名MRJ)の開発を中止すると発表。人員は防衛分野に再配置するといいます。 拡大画像 開発中止となった三菱スペースジェット。2019年パリエアショーで(竹内 修撮影)。 スペースジェットは2008年3月にANA(全日空)から確定15機、オプション10機の受注を得て事業化しており、2月7日の時点で確定153機、オプション114機の受注を獲得していました