*注:底本では、序文以外は見開きの左ページにアイヌ語のローマ字表記、右ページに日本語訳という構成になっているので、1ページにローマ字表記アイヌ語と日本語訳を並記してあります。画面のサイズが800×600以下の場合は、かなり見づらいかもしれません。ブラウザの「表示」→「フォント」から、フォントの大きさを調節してご覧下さい。 北海道に住んでいる本州からの移住民の子孫は、私もそうですが、アイヌについてはよく知らないの事が多いのではないかと思います。少なくとも私は義務教育期間中に、アイヌのことを正式に習う機会はありませんでした。正直に言って、アイヌについての私の理解度は、現在の小・中学生以下だと思います。それでも、小学校や中学校の図書館で偶然見つけたアイヌ民話の日本語訳を、とても面白く読んだのも事実です。 知里幸惠の編訳による『アイヌ神謡集』の存在を知ったのは大学時代でした。正直な話、ローマ字で表