東京都千代田区永田町の首相官邸近くの路上で、手提げ袋の中に包丁を隠し持っていたとして、警視庁麹町署は25日、銃刀法違反の現行犯で、大阪市中央区法円坂、無職、渡辺正樹容疑者(32)を逮捕した。同署によると、渡辺容疑者は容疑を認め「尖閣諸島の問題で政府に文句があった。抗議するために上京した」などと供述している。 逮捕容疑は午前10時ごろ、同町の歩道で、布製の手提げ袋の中に文化包丁(刃渡り約17・5センチ)を所持していたとしている。 警備に当たっていた警視庁の機動隊員が挙動不審な渡辺容疑者を発見。所持品を調べたところ、文化包丁のほか「中国人船長釈放を撤回せよ」「海上保安庁が撮影したビデオを公開せよ」などとする声明文が入ったコンパクトディスクが見つかった。 渡辺容疑者は文化包丁について「何かあった時のため護身用に持ってきた」と話しているという。