パレスチナ自治区ガザ地区のイスラエルとの境界付近で13日、パレスチナ自治政府のハムダラ首相を乗せた車列を狙ったとみられる爆発が起きた。パレスチナの報道などによると、ハムダラ氏にけがはなかったが、護衛6人が負傷し、車数台が損傷した。 ハムダラ氏は排水処理施設の開所式に出席するため、ガザ地区を訪れていた。犯行声明は出ていないが、自治政府は「ハムダラ首相の暗殺を狙った」との見方を示し、ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの警備は不十分だったと指摘。これに対し、ハマスは「和解への努力を損なう」と事件を非難し、捜査を急ぐとしている。 パレスチナ自治政府の主要組織ファタハとハマスは対立を続けてきたが、昨年10月に和解することで合意。だが、協議は難航し、事件が悪影響を与える恐れもある。(ガザ=渡辺丘)