2018年3月に発生したテスラ車「モデルX」の事故の様子。コンクリートの中央分離帯にあるべき衝突衝撃緩衝具(Crash Attenuator)が以前の事故で撤去されてしたことが、事故の衝撃を大きくしたとされている=出典:米運輸安全委員会(NTSB)の予備調査報告書米テスラモーターズの電気自動車「モデルS」が2016年5月に死亡事故を起こしてから2年が経過した。この事故から約2カ月後にテスラ社は、自動運転システム向けにソフトウェアの提供を受けていたイスラエルのモービルアイ社(2018年6月現在は米インテル傘下)と決裂し、提携を解消した。 なぜ提携解消に至ったのか、そしてこの2年で両社を取り巻く環境はどう変わったのか。自動運転の是非をめぐる議論が世界的に広がったテスラ社の2度目の2018年3月の死亡事故にも触れつつ、両社の動向と現状を追った。 ■決裂のきっかけとなった死亡事故事故は2016年5