サンデル教授「この教室の何パーセントの人たちが、自分は第一子だといって手を挙げただろうか。75から80%だ」ハーバード白熱教室・能力主義篇② (ハーバード白熱教室・能力主義篇①はこちら) ハーバード白熱教室・能力主義篇②(全2回) 私の報酬を決めるのは……サンデル 前回の講義の終わりに、君たちの生まれた順番について、調査を行なった。その結果、この教室の何パーセントの人たちが、自分は第一子だといって手を挙げただろうか。 75から80%だ。分配の正義について考えるときに、なぜこれが重要なのだろうか。 前回議論した、分配の正義に関する三つの異なる理論を思い出してほしい。収入や富や機会など、人生に幸福をもたらすものはどのように分配されるべきかという質問には、三つの答えがあった。 まず、私たちは、正義にかなった分配のシステムは、自由取引、自由市場経済のシステムであるというリバタリアンの答えを見た。