経済産業省の関連団体が15日、愛知県沖で始めたメタンハイドレートの掘削試験が、思わぬ形で注視されている。掘削する南海トラフでは過去にマグニチュード(M)9クラスの大地震が起こっており、専門家は海底開発が地震を誘発する危険性について警告。日本をエネルギー大国へ導くはずの新資源には意外な盲点があるようだ。 メタンハイドレートは、メタンガスと水による氷状の結晶で「燃える氷」とも呼ばれる。日本近海に多く埋蔵され、発電用の次世代エネルギーとして注目されている。 現在のところ、世界中のどこの国でも商業化は実現していない。そこで経産省が独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)に委託。探査船「ちきゅう」を使い、埋蔵量が多いとみられる海域で掘削試験を実施することになった。先端にドリルを装着したパイプで井戸を掘り、来年1月ごろにメタンガスを海上に取り出す見通し。 問題は掘る場所だ。愛