10年後の車は自動でスイスイ――。 高速道路などを車が自動で走行する「オートパイロットシステム」の実現に、国土交通省が乗り出す。運転手の疲労軽減や事故防止、渋滞緩和が期待され、同省は2020年代初頭の実現を目指して月内にも有識者検討会を設置、本格的な議論を始める。 自宅を出発し、車が最寄りのインターチェンジ(IC)から高速道路の専用車線に入ると、運転手はハンドルやアクセルから手足を離した。次に自分で運転するのは、目的地近くのICを降りてから。それまではシステムに運転を任せ、車内で快適に過ごす――。同省が検討しているシステムのイメージだ。 同省によると、実現すれば、自動運転区間は基本的にヒューマンエラー(人為ミス)による事故を防ぐことができるため、「関越自動車道で起きたツアーバス事故のように、車線をそれて起きる事故は防止できる可能性が高い」(道路局)。判断力や注意力が低下しがちな高齢者も安全