■若者像の把握のしにくさ 現代の若年層の本当の姿を把握することは、正直なところ本当に難しい。専門的にフィールドワークや調査をする訳ではないため、自分の周囲から得られる情報程度では、どうしても限界がある。それでも、関心を持って情報収集につとめていると、ある程度の情報は集まってくるし、面白いことに、若い人たちにも、会える機会が増えて来たりする。ところが、今度はその集まった情報がなかなかうまく分類整理できない。あまりの多面性に困惑してしまうのだ。 特に私が戸惑ったのは、ケータイ小説の爆発的な流行とともに浮かび上がるそのケータイ小説を支える大きなセグメントだ。若年層の傾向についてある程度スタディが進むと、共通する性向として、対人接触に際してしばしば病的と思えるほどに繊細な様子が浮かんでくる。それは、自然と引きこもりやオタクをイメージするのに結びけることができる。だから、『一億総オタク化』というのは
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