ドラゴンボールを読んで 12月初旬のしんしんと冷える土曜日の朝。ベルン郊外のレストランで開かれた日本語の会では、スイス人と日本人の約10人がテーブルを囲んでいた。これまで旅行した場所でどこが一番面白かったか、仕事は何をしているのか、好きな食べ物は何かー。コーヒーやお茶を飲みながら日本語での会話に花を咲かせている。ひらがなで手書きした単語帳を持参した人もいた。 ベルン近郊在住でプロダクトマネージャーの仕事をしているオリバー・シュミディガーさん(37)は日本語を学び始めて15年。「子供の頃にドラゴンボールやツバサ(キャプテン翼)のマンガをドイツ語で読んで日本に興味を持った」という。「日本語はドイツ語の文法と全然違うので面白い。2010年から空手も始めたんですよ」と流暢な日本語で話す。 まだ日本語を習い始めたばかりだという教師の女性は以前、フランスからスペインに抜けるキリスト教の巡礼路を踏破し、