メンバーが互いをよく知っているような小規模で親密な集いには、親密でよく通じ合っているが故に発生してしまう「毒」があります。 その集いは人々の間のミクロな違い、その隙間に巣くうコミュニケーションによって「有害な小集団」と化し、わたしたちを日々毒します。 ロシア由来の小集団「サークル」をさまざまな題材を用いて再考しながら、集団性の解毒法を考察した一冊が『サークル有害論 なぜ小集団は毒されるのか』(集英社新書)です。 本書の刊行を記念し、このたび著者の荒木優太さんとゲストによる対談連載を企画しました。 第二弾ゲストは、革命家の外山恒一さん。都知事選の過激な政見放送でも知られる外山さんは、現在、学生たちを合宿という形式で政治思想の基本知識を叩き込む「サークル」を年に数回主宰しています。その外山さんは、本書をどう読んだのでしょうか。 荒木優太さん(左)と外山恒一さん 原理論的な記述が魅力的な本 外山