知的障害者の入所施設で生活支援員をしている。 毎日それなりに楽しくやっている、が、それは利用者を尊重しているからではない。 利用者一人一人は好きで、いいところ悪いところをたくさんもっている。ただ、私は、動物園の飼育員のようなつもりで仕事をしている。 利用者のほとんどは口がきけない。食事を出し、下げ、風呂に入れ、時々外出に連れていく。意思の疎通がほとんど取れない人もいるし、(物理的に)舐められることも、殴られることもある。 けれどそれは動物だから仕方ないし、それも愛嬌だ、という気持ちでいる。 もともとは、障害者差別はだめだ、権利!平等!派だったが、支援員として現実をみて、考え方が変わってしまった。 おじさんおばさんになって、頭髪が薄くなったりシワだらけになってもなお、自分でトイレに行けなかったり、要求が通らないと奇声をあげる利用者をみて、私は絶対に子供を産まないと固く決意した。自分の子供がこ