トイレットペーパーを「買い占める」ほうが“合理的”であるシンプルな理由:古田拓也「今更聞けないお金とビジネス」(1/2 ページ) トイレットペーパーは不足していません!――。先月末に異例の声明を出した厚生労働省と経済産業省の努力もむなしく、全国各地の小売店で紙製品が入手困難な状況が続いている。 きっかけは「中国でトイレットペーパーなどの紙製品が生産されなくなり、日本で大規模な不足が発生する」というインターネット上でのデマだ。この影響で、一部ではミネラルウォーターやレトルト食品、米なども品薄になっている状況が確認されており、さながら1970年代のオイルショックを想起させるパニックぶりとなっている。 デマと判明しても続く買い占め行動。これを「大衆の愚かな行動」と断じるメディアが多いが、果たして本当にそうだろうか。SNS上でも、買い占めに走る人々に対して「デマに踊らされている」と見下す投稿がよく