今調査・研究は著作権の保護とビジネス機会の棄損という、常に論議されている問題に対し、「ネット上での私的コピーが著作権者の利益をどれくらい損なうか」という観点で行われたもの。CDについてはすでにいくつかの検証により「音楽ファイルに強い著作権保護をかける必要はなく、ユーザの利便性を高めるためにDRM は緩めにした方が良い」という結果が出ており、これがiTunesの成功の背景にあったと見られている。 これが果たして動画(特にアニメ)などにも適用されるか否かについて、相当量の実態ファイルを基に検証されたものが今件の論文内容。具体的なデータソースとしては2007年10月-2008年6月までの9か月の間に放映が開始されたテレビアニメ111本に対し、YouTubeとWinnyを対象に、再生数・ファイル転送量をベースにしたおおよそのダウンロード数を確認。さらにオリコンが発表するDVD 売上ベスト100の中