2009年7月9日、国際ブックフェアでおこなわれた造本装丁コンクール表彰式の受賞挨拶で、新潮社の石井常務取締役は、出版危機の要因として図書館をとりあげたそう。 「前門の虎の新古書店、後門の狼の図書館、天からグーグルが舞い降りてきた」 ことし(2010)の国際ブックフェアに新潮社は参加していないと思ったけれど(欲しい本があったので、さがしたのだ)、これは上記のことが関係しているのだろうか。 (ひょっとしたら、去年も参加していなかったかもしれないけれど) それから。 総務省・経済産業省・文部科学省の3省による「デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会報告」には、図書館の現状についてこう書いてあるそう。 「実際に図書館で貸し出されている本はベストセラー本や娯楽本が多く、著作者や出版者、地方の書店などへの経済的な影響が少なくない」 ――はたしてこれは確かな裏づけがあって