「思春期モラトリアムの延長」という言葉を聞いたことのある人は多いと思います。昔は20歳ぐらいまでを思春期と読んでいたのが、近年、“30歳までが思春期”とか“35歳まで思春期”とか言われるようになってきた、アレです。 この思春期モラトリアム延長の要因としては、大学進学率の上昇のような“大人になるまでに学習すべきことの増加”や“晩婚化”、“人的流動性の高まった社会”などがしばしば挙げられます。まあ、間違っていないような気がします、たぶん。 思春期が延長した要因については機会を改めるとして、このテキストのタイトルは「思春期に幽閉されるしんどさ」です。慣用句には“薔薇色の青春”なんて表現もありますが、思春期の延長という現象が、いま思春期をやっている人達にとってどういう意味を持つのか、立ち止まって考えてみたくなった次第です。 高い濃度を保てるなら、思春期延長も悪くない 思春期が延長したら、そのぶん思