※全編ネタバレありです。未鑑賞の方はブラウザバック推奨。 『グリッドマン ユニバース』が私の心に深く突き刺さり、早くも心の中の特別な位置に占める作品のひとつとなりつつある。 ただ、「ファンサービスに徹した娯楽作品」との評をちらほら目にする。と、いうか、パンフレットで「ファンサービス全振り」と明言されている。 しかし、私は思う。確かに胃もたれするくらいのファンサービスが嬉しい作品だが、『グリッドマン ユニバース』は決してファンサービスだけの作品ではない。むしろ、テレビシリーズより深くテーマに切り込んだ、普遍性のある名作であると。 本稿では、議論の飛躍等色々あると思うが、自分なりに本作のテーマについて考えていきたい。 私が思うに、本作のテーマ(の、少なくともひとつ)は「想像力の肯定」だ。 これはどういうことか? 本作は、「イマジネーションや創作によって作り出された世界」の多重構造になっている。