NECは13日、政府主導の次世代スーパーコンピューター(スパコン)開発計画から、事実上、撤退する方針を明らかにした。 巨額の開発費負担を削減するためで、週内にも発表する。ただ、最先端の開発から手を引くことで、スパコン事業全体の展開に大きな影響を及ぼすのは必至とみられ、将来的には事業の大幅縮小や完全撤退につながる可能性がある。 政府は約1150億円を投じ、毎秒1京(1兆の1万倍)回という世界最速の計算速度を持つ次世代機を開発する計画だ。独立行政法人・理化学研究所とNEC、富士通、日立製作所が官民共同で開発、2010年度末の稼働を目指している。 計画は現在、設計・開発にめどがつき、製造段階に移りつつある。製造段階では、NECの費用負担が100億円を超える見込みとなっていた。NECは、景気の悪化で業績が落ち込む中、短期の利益に結びつきにくい事業を縮小する必要に迫られていた。 スパコンは各国政府が