(前編 デフレの論理) 2011年秋、物理学者を色めき立たせる出来事があった。名古屋大などの国際研究チームが、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだという実験結果を発表をしたからである。残念ながらと言うか、やはりと言うか、翌年には、実験が誤りであったことが判明して終わったが、もし、それが本当だったら、物理学の基本的な理論は、書き換えられていただろう。 この騒動を思い出したのは、himaginaryさんが1/15にリポートした「投資において企業は金利の低下に極めて非感応的」というFRBの論文を見た時だった。それは、こうした事実が判明した場合、経済学は、「金利が投資や貯蓄を調整する」という理論を書き換えたりするのだろうかという連想である。 もちろん、そんなことがないことは、分かっている。金利の効かない事態は、今に始まったわけではない。1930年代のケインズの昔から、繰り返し指摘されており、その道
![経済学の大事と小事(前編) - 経済を良くするって、どうすれば](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/df3a50c14b465108d37d0f484920317dd74971fb/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fu.xgoo.jp%2Fimg%2Fsns%2Fblog.png)