2015年第1ステージを最下位で終えたクラブは今夏、大型補強に踏み切った。獲得のポイントは(1)点取り屋(2)1対1に強いセンターバック(3)ゲームメーカー。多岐にわたる大改革を一度に敢行しようとした。FWに元北朝鮮代表の鄭大世、DFにJ1川崎の角田を迎えた。しかし、ゲームメーカーについては、複数人と接触して高額年俸も提示したが、獲得できなかった。 長期ビジョンの欠如による“ツケ”が窮地で重くのしかかった。試合をつくり、攻守の要となる選手はチームがどんな状況にあっても不可欠だ。左伴社長はJ1復帰へ「主軸となる選手を残す。強化費の規模を落とさない。トップが絶対に(J1へ)戻ると言い続ける」の3カ条を挙げるが、「その主軸は誰か」との報道陣の質問に明確な回答はない。だれが監督に就いても司令塔は本来、クラブが我慢してじっくりと育てるものだ。 司令塔候補がいない訳ではない。スムーズに世代交代でき