―― 堀淵さんは、何か特別なマンガとの出会いがあって、日本のマンガは米国でもいける、と思われたのですか。 正直に言うと、あまりそういう感じじゃなかった。サンフランシスコで小学館の相賀昌宏(現社長)さんと出会って、もともと出版には興味があったし、いいチャンスだから何かできないかと。それで、とっさにアイデアが出てきたのがこれでした。ある意味、すごく直感的な出会いでしたね。だから、長い間思い続けてきた夢が実現したとか、そういう話だと美しいんですが(笑)そうではないんです。 ただ、アメリカで自分が何ができるかを考えたときに、やっぱり日本とアメリカの橋渡しをする何かということになります。両方のことを経験し、知っているわけですから。 マンガというのは、日本独特の特殊なものです。僕は当然、子供の頃からマンガを読んでいて、もちろん人並みに好きだった。でも最初は「そういえば、あれってアメリカにないよな」とい
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