【ニューオーリンズ(米ルイジアナ州)=山田哲朗】現代の人間とは別種の人類であるネアンデルタール人が、初期の人間と交雑していたという研究結果を、米独の研究チームが7日付の米科学誌サイエンスに発表する。 ネアンデルタール人は現生人類(ホモ・サピエンス)との生存競争に敗れ絶滅したとされてきたが、実際には現生人類と交流し、その遺伝子が受け継がれていたことになる。アフリカ以外の地域に住む現代人のゲノム(全遺伝情報)のうち1〜4%がネアンデルタール人に由来するという。 独マックス・プランク進化人類学研究所のスバンテ・ペーボ教授らは、現在のクロアチアで3万8000年以上前に生きていたネアンデルタール人女性3人の化石から、骨粉400ミリ・グラムを採取。4年がかりでゲノム配列の6割を再現した。 世界各地の現代人5人のゲノムと比較すると、欧州やアジア人で、ネアンデルタール人との共通部分があった。現生人類が故郷