患者自らの骨を使って骨ネジを作り、そのネジを使って治療する。従来行なわれていた金属ネジを使った手術に比べれば、手術が一度で済み、ネジ代も不要。患者さんに画期的なメリットをもたらす骨ネジは、どうやって開発されたのか。島根大学医学部・内尾教授のグループによる開発プロセスを紹介する。 第2回「一難去ってまた一難」 ■ネジをどこで作るのか 「まず手術室の中でネジを作ることができるかどうか。これが勝負のカギでした」 患者の骨からピーナッツ大の骨を取ってきてネジを作る。ということは、ネジ作りは患者が手術室に入ってからの作業となるわけだ。仮に骨を取るためだけに手術をするなら、結局二回手術をしなければならないことになる。 「だから麻酔をかけて骨を削り、直ちにネジを作って、手術に使う。手際の良さが必要なのはもちろんですが、どんな機械を使ってネジを作るのかも極めて重要なポイントなのです」 手作業でネジを作るわ
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