合計で考えると、日本の個人はこれまで資産の運用が上手でした。 「保守的で洗練されていない」と言われながらも、資産の大半を現金で所持してきました。個人は、全体としてはバブル時には土地を売っていましたし、株取引もほとんどしていませんでしたから、バブル崩壊による株価下落の影響も最小限でした。 デフレの時代には、投資などをせず、現金を持っていることが一番賢い資産管理方法だったのです。 しかし、政府が本腰を入れてデフレからの脱却を目指す時代となった今は違います。これまでのように、何もしないでいることは、最良の資産管理方法ではなくなります。 日本銀行の黒田東彦総裁は、2%の物価上昇を目標にしています。これが達成されるならば、個人は、この2%分を何らかの形で、今の資産に上積みできるような行動を取らなくてはなりません。 何もしなければ、2%分、貧しくなるだけです。アベノミクスは、この点でも、我々の生活に大