憲政史上、最長の首相在職日数を更新した安倍晋三首相だが、9月に内閣改造をして以降、いい話がまったくない。 新たに閣僚に起用した菅原一秀・経済産業相と河井克行・法相が不祥事を理由に相次いで辞任した。11月に入ると2020年度の大学入学共通テストから実施予定だった民間英語試験の導入の延期を決定し、受験界に混乱を招いた。その話題のほとぼりが冷めない中、首相主催の「桜を見る会」が実質的に公費を使った安倍首相の後援会活動の場となっている問題が表面化した。 これだけ悪い話が続けば、新聞やテレビが実施する世論調査で内閣支持率が急落するはずだ。ところが不思議なことに、11月中旬に各社が実施した世論調査の結果を見ると、内閣支持率は何事もなかったかのように安定しているのだ。 内閣発足以来、支持率は50%前後を維持 朝日新聞の結果は、「安倍内閣を支持する」が44%で、前月に比べると1ポイント下がっただけだった。