10月のヨーロッパ遠征はとても有意義なものになりました。結果はご存じのとおり、12日のフランス戦は1―0で勝ち、16日のブラジル戦は0―4で敗れました。勝ったフランス戦は良くて、負けたブラジル戦は悪かった、という単純な思考ではチームを作る仕事はできません。試合の中で何が起き、何ができて、何ができなかったのか。その理由は何なのか。その分析自体は、勝ち負けという“色眼鏡”を外して冷静に行わなければならないのです。もともと、今回のツアーは結果より内容を重視していました。フレンドリーマッチだからこそ、できるトライがあると思っていました。正面切って全力でぶつかることで自分たちのプレーが今の時点でどこまで通用するか見てみたかったのです。 反省点を先に述べるなら、2試合とも気持ちの面で少し問題があったように思います。アウェーのサンドニに乗り込んだフランス戦は試合へのアプローチに消極的な姿を見せてしまいま