ウクライナ情勢が緊迫の度を増してきた。次々と報道される内容に基づくと、ウクライナの親ロ政権が倒れたことでウクライナ内でもロシア系住民が多いクリミア自治共和国の親ロ勢力が軍を掌握、ロシアに支援を要請し、ロシアはロシア系住民の保護を名目に軍の出動を行う方向で議会の承認を得て調整に入っているという。今後どのように事態が展開するか、専門家たちの間でも意見が割れているし、今後の情勢を見守るしかない。 ここでは現状を追いかけることから少し離れて、ウクライナ情勢を理解する背景として黒海周辺諸国に視野を広げてをもう少し歴史的に俯瞰してみる。なぜ俯瞰するのか、その理由としては、ウクライナがEUとロシアとを繋ぐガスパイプラインの中継点であることから周辺諸国への影響が大きいこと、元旧ソ連構成国で反ロシア傾向が強い点で南コーカサス諸国と同様の経緯があること、クリミアの実効支配の行方を理解するのに、反ロ共和国内親ロ
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