高速水着素材の開発などで知られるゴム素材メーカー「山本化学工業」(本社・大阪市生野区)の製品「バイオラバー」を使った商品を販売している業者が、「がんが治る」などと効能をうたっていたことが朝日新聞の調べで分かった。バイオラバーは厚生労働相の承認を受けておらず、専門家によるとこうした販売行為は薬事法に違反する恐れがあるという。捜査当局も販売の実態を調べている。 朝日新聞が調べたところ、「がん治療効果がある」などと説明して販売していたのは東京に本社のある健康用品販売会社。同社は東京のほか大阪、京都などに店舗があり、ホームページに定期的にバイオラバーに関する「説明会」の案内を掲載していた。バイオラバー自体を紹介するページもあったが、現在は削除されている。 説明会では、同販売会社の担当者らが「バイオラバーは遠赤外線を出し、がんを抑制する効果がある」などと説明し、バイオラバーを使ったマットやベスト