菅義偉官房長官は21日の記者会見で、集団的自衛権の行使をめぐる前内閣法制局長官の山本庸幸・最高裁判事の発言について「最高裁判事は合憲性の最終判断を行う人だ。公の場で憲法改正の必要性まで言及することは極めて違和感を感じる」と批判した。 山本氏は20日の最高裁判事の就任会見で、憲法解釈の変更による行使容認を「私自身は非常に難しいと思っている」と指摘。そのうえで「憲法改正しかない」と語っていた。 菅氏は記者会見で、集団的自衛権の行使容認について「(安倍晋三首相の私的諮問機関である)安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の議論を踏まえて政府としてはこれから本格的に検討していく」と説明。さらに「政府として憲法解釈を行う必要がある場合は、内閣を補佐する機関である内閣法制局の法律上の専門的知見などを活用しながら第一義的には内閣が行うものだ」と述べ、解釈変更で容認する姿勢をにじませた。 関連記事集団