いつもの昼休み。 いつものように何も決めずにまず外に出る。 なんとなく歩き出すと大抵同じ方向に足が向く。 今日は良い天気だけど風が強い。 したがって、外で弁当を食べるにはちと寒い。 かといってあの店もこの店も食指が動かない。 結局何もない通りに来てしまったのでまた逆戻りしていた最中だった。 目前にいる紳士に気がついたのはすれ違う2秒ほど前。 「ロン・メイル?・・・うそ」 すれ違った直後、振り返って確かめる。 長い黒いコートにガホガホのスニーカー。 そして、あの眼鏡にあの髪型。 両手に紙袋をぶらさげて一人で歩いている。 「ほんものだ・・・ど、どうしよう」 とにかくストーカーのように後をつける。 「そーだ、かーちゃんに電話だ」 そして、述べたのがタイトルの台詞。 「&%◇$)”○△」by かーちゃん こんなときどうしたらいいのかわからない。 サイン? 筆記用具は持っていない。 声をかけて握手し