宇宙飛行士の山崎直子さんは、宇宙に15日滞在していた間に8~15ミリシーベルト程度の放射線を浴びたことになるが、そのあと妊娠して2人目の赤ちゃんを無事出産した。同じく若田光一さんは宇宙滞在期間347日で、170~350ミリシーベルトの放射線を浴びた。 いや、なにも宇宙まで行かなくても、例えば東京・フランクフルト間を一往復すれば、0.2ミリシーベルトやそこらは浴びることになる。でも、パイロットやキャビンアテンダントが病気がちだという話は聞かない。 広島で原爆投下後、胎児に重い精神発達障害が起こる頻度は、被ばく線量が600ミリシーベルトを越えるあたりから増え始めたという。原爆の放出した放射性物質の量は、それほど膨大なものだった。 それなのに今、日本は除染で年間1ミリシーベルト達成を目指すので、事故で避難した人々はいつまでたっても帰れない。避難指示が解除されても不安で躊躇してしまう。安心のためだ